こんにちは。
今回はコロナ禍によって長引く自粛ムードの中、密かに話題となっている爬虫類飼育。
その中でも三本の角を持つ恐竜の様な独特なフォルムが愛らしい
ジャクソンカメレオンの飼育に関してご紹介します。
はじめに
基本的にカメレオンの飼育は爬虫類の中では比較的難しいと言われています。
その中でもジャクソンカメレオンは温度と湿度の管理が他のカメレオンとは少し異なる為より難しいとされています。
またカメレオンの飼育自体、大型のケージや様々な用品が必要で金銭的負担が大きいペットです。
ジャクソンカメレオンとは(まずは生態を知ろう!)
特徴
オスは頭に3本のツノが生えます。
体色は産地により異なりますが茶色と緑がベースで、派手なカラーや模様はあまり出てきません。
余談ですがジャクソンカメレオンは卵ではなく、幼体を直接生むという珍しい生態を持っています。
カメレオンの特徴である左右独立した動きをする目は360度の視野を持ち、視力がすごく高いです。
最近の研究ではカメレオンの目はズームすることもできることがわかったそうです!
ちなみにジャクソンカメレオンのジャクソンは1900年代初頭にまだ英国領だったケニア、ウガンダの市長で鳥類学者だったFrederick John Jacksonが由来だそうです。
寿命
5〜10 年
はっきりとした数字ではありませんが、飼育下では10年生きた記録もあるそうです。
雄雌
オスとメスの見分け方は角の有無で判別可能です。
産地により異なりますがメスは角が無いか、あっても1本です。
オス約35cm
メス約25cm
ほどに成長します。(含尻尾)
ペットとして流通しているカメレオンの中では小型の部類です。
生息地と温・湿度
原産はケニア南部からタンザニア北部の標高2000m前後の高山森林地帯〜ケニアの首都ナイロビ郊外の森林まで広く分布しています。
その他にもハワイ州、カリフォルニア州、フロリダ州でも野生化したジャクソンカメレオンの生息が確認され問題になっています。
意外と適応能力は高そうなので、飼育下でも極度な高温や低温を避ければ特に問題はなさそうです。
一般的にペットとして流通しているキサントロプス種の生息するケニア山は低温多湿地帯で、冬にはスキーリゾートして人気のエリアです。
年間を通しても25℃程度までしか気温は上がらず、夜はかなり涼しいです。
年間降水量は1200mmなので東京(1500mm)と同程度雨が多い地域です。
価格
ペットとしての流通価格は25,000〜40,000円です。
カメレオンの中では流通量が少なく比較的高価な種です。
一般的な爬虫類ショップで販売されることはあまりなく、カメレオンの販売数が多いショップや全国で開催されているレプタイルズショー等の爬虫類展示会で購入できます。
またジャクソンカメレオンはWC(野生個体)の流通が多く、販売されているのはヤングやアダルト程度まで成長した個体が主流です。
飼育環境
一般的にカメレオンの飼育には必要な用品は多く、生体価格よりも高額になることがあります。
ざっくり以下のものが必要になってきます。
・飼育ケージ
・紫外線ライト
・バスキングライト(保温ライト)
・蔓や観葉植物等のケージ内レイアウト用品
・床材
・給水装置
・温度湿度計
飼育に必要なおすすめの用品を以下の記事にまとめてあります。
カメレオンの飼育用品は意外に入手が難しいものが多いので是非参考にして頂き、
生体をお迎えする前に、Amazon等のネット通販で一通り揃えておくのがお勧めです!
飼育ケージ
カメレオンは基本的に背の高いケージで飼育してください。
ケージの中には、ツルや枝などを敷き詰めて樹上を表現する様にレイアウトをしてください。
観葉植物を入れることにより、葉っぱで身を隠すことができストレスの軽減につながります。
ライティングと日光浴
カメレオンは昼行性の生き物なので紫外線(UVB)ライトが必須です。
UVBとは紫外線の一種で、体内でカルシウムを代謝する為に必要なビタミンD3を生成するには欠かせないものです。
またUVBライトを使用していたとしても、外気温によりますが週に最低1回10分〜30分程度の日光浴をさせてあげることが望ましいです。
やはり生き物にとって本物の太陽光に勝るものはありません。
UVBが不十分でカルシウム不足に陥ると「くる病」という骨の変形や関節の固着などの病気を罹ってしまいます。
一度発症してしまうと、完治は難しいので気をつけてください。
ジャクソンカメレオンにとって、夏の時期はバスキングライト(保温球)は不要です。
低温帯の生き物なのでエアコン等を使用してケージ内の温度が25℃前後をキープする様にしてください。
ライト類は1日12時間を目安に照射して、1日の生活サイクルを作る様にしてください。
餌・水
餌の与え方
ジャクソンカメレオンは肉食性で、主食は生きた虫です。
餌の頻度は
ベビー〜ヤングまでは1日1回
アダルト個体は2〜3日に1回
を目安に与えましょう。
大人のカメレオンは肥満になるとまず内臓から脂肪過多になり、外見では気付けないことがあります。与すぎによる肥満に注意してください。
カメレオンは樹上棲の生き物で、体重を軽くする為に骨が非常に細くなっています。
飼育環境下ではカルシウム不足に陥りやすいので、餌となる虫には爬虫類専用のカルシウムパウダーを直前にダスティング(まぶす)してから与えてください。
餌の種類に関しては、カメレオンに与える餌をまとめた以下の記事を参考にしてください!
水の与え方
実はカメレオンは水分補給をさせるのが難しいことで有名で、飼育失敗の原因の多くが脱水症です。
基本的に水自体に動きがないと水と判断して飲んでくれないので、こまめな霧吹きが必須です。
水飲みに関しては別記事で様々な方法をご紹介しているのでこちらを参考にしてください!
まとめ
ここまでお読みいただければ、あなたもカメレオン飼育の中級者!
少し手間はかかりますが、今後もカメレオンの独特な魅力をお伝えできればと思います!
質問等あれば、気軽にコメント欄へお寄せください!
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